「石原氏の強い市、学力低い」と判明

とんでもないことが判明しました。

2007年の東京都知事選の石原氏の別得票率と学力調査の平均点が負の相関を示すのです。

すなわち

石原氏の支持が高いほど学力が低いということです。


  


相関係数はそれぞれ、-0.74、-0.77です。



また石原氏の得票率が高いは平均所得が低く、ホワイトカラー層の割合が少ない傾向も確認されました。


  


相関係数はそれぞれ、-0.70、-0.79です。





「橋下氏の強い地域、学力低い」と判明を書いたとき、わけのわからんコメを書く人が出たので、一応書いときますが、
これはネタです。 ただし数字は本物です。


さて、私は「市」と書きました。 実は上のデータは23区を含んでいません。 町村も学力調査のデータがないので含んでいません。
東京都の市区で石原氏得票率と学力調査の平均点の散布図を描くと、こうなります。


  

相関係数はそれぞれ、-0.16、-0.55です。
中学生の方は相関ありそうですが、小学生の成績は相関はなさそうです。

平均所得、ホワイトカラー率も東京都市区では石原氏の得票率と相関はないようです。(r=013,‐0.29)


「橋下氏の強い地域、学力低い」と判明と比べてみると、大阪が橋下氏の知事選得票率が、学力テストの平均点および平均所得と強い負の相関を示したのに対して、石原氏の市区別知事選得票率は小学生成績、所得で相関がみられませんでした。

しかし、東京都でも23区を除くと大阪と同じ傾向(学力テスト成績、所得、職業)が見られます。 だから石原氏と橋下氏の支持層がまったく違うとは思えないのです。


東京と大阪の違いで確認されるのは次の3点です
1.東京では共産党の吉田氏が低所得者層の多い地域で得票率が低くなかった
  吉田氏の得票率が足立区で17.8%、清瀬市で15.8%。 地区別の吉田氏得票率と平均所得では相関係数-0.53で負の相関を示した。 対して大阪では共産党の梅田氏と平均所得には相関がみられなかった


2.平均所得が飛びぬけて高い区では石原氏の得票率が高かった
  千代田区55%、港区54.3%など。 そして大阪と同じく平均所得の比較的少ない区でも石原氏の得票率が高かった(足立区53.6%、葛飾区53.9%など)。


3.東京都は23区別、大阪市は区別の所得・学力テストデータはなし
  大阪市をひとくくりにしているので、区別で見れば何らかの傾向はあったかもしれない







データ
都知事選得票率
平成19年 東京都知事選挙 開票結果詳細 石原 慎太郎
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/h19tijisen/tiji_kekka/h19chi_kai_4.html
得票数÷得票者数



学力調査平均点
平成18年度 児童・生徒の学力向上を図るための調査報告書
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr070614sg/18houkoku.htm
資料編 小学校4教科、中学校5教科の平均点



平均所得
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0
統計でみる市区町村のすがた2008 C経済基盤 2006年のデータ
課税対象所得÷納税義務者数



ホワイトカラー率
平成17年(2005年)国勢調査 第3次集計 第2表、第3表
(A専門的・技術的職業従事者+B管理的職業従事者+C事務従事者+Dサービス職業従事者)÷総従業者数