学力テストと体力テストの相関関係

平成20年度の「全国学力・学習状況調査」の平均点と「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の体力合計点の男女平均を、都道府県別に散布図にしてみました。

     


相関係数は小学校で0.51、中学校で0.49。 学力テストの平均点と体力テストの平均点は相関するようです。



市町村別の府知事選得票率と学力テストの平均点で強い負の相関を示した橋下知事曰く

「普通は勉強ができなかったら体育はできるもの。両方悪かったら後、何が残るんだ」



話は変わってアメリカのこと。
堤美果著 「ルポ・貧困大国アメリカ」。 この本の第1章で、経済的困窮と知識のなさが、栄養のバランスを欠いた食事の原因になり、健康状態や学力低下につながると著者は書いています。

貧困層の(フードスタンプ)受給者たちの多くは栄養に関する知識も持ち合わせておらず、とにかく生きのびるためにカロリーの高いものをフードスタンプを使って買えるだけ買う。
(略)
その結果、貧困地域を中心に、過度に栄養が不足した肥満児、肥満成人が増えていく。 健康状態の悪化は、必要以上の医療費急騰や学力低下につながり、さらに貧困が進むという悪循環を生み出していく。

そして、新自由主義。 

ジョージブッシュ政権は2007年度、6億5600万ドルの無料食料援助予算削減を実施、この結果約4万人の児童が無料給食プログラムから外された


日本はアメリカと違うと言えるでしょうか?

われらが橋下知事曰く「実態をちゃんと見てもらうためにも、学校現場に奮起してもらうためにも市町村別のデータ公表は絶対必要だ」


・・・市町村別に体力テストのデータ公開しても、橋下氏の「橋下氏の強い地域、体力低い」という結果が出るだけだと思います。




データ
「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」体力合計点の男女平均
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/01/__icsFiles/afieldfile/2009/01/21/1217980_2.pdf

全国学力・学習状況調査」 4教科平均点
http://www.nier.go.jp/08chousakekka/06todoufuken_chousakekka_shiryou.htm