英検不正と成果主義

英検問題を事前に知り単語指導 試験会場の私立中・高(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200902270379.html


東京都文京区の私立郁文館中学・高校が自校を会場に実用英語技能検定(英検)を実施した際、届いた試験問題を教員が事前にみて、出題される単語を生徒に指導していたことが分かった。不正は確認されただけで95、96、01、02年度の計12回に及び、当時教諭だった校長ら3人がかかわっていたという。

(中略)

 郁文館中学・高校を運営する学校法人によると、当時教諭だった校長らは、英検の前日や前々日に生徒を集めて「対策講座」を開催。送られてきた問題の中から難しい単語や熟語を取り出し、板書したり、プリントを配ったりしていた。不正指導は2級と準2級を受ける中3、高1が主な対象だったが、中2にも指導した可能性があるという。

この学校の理事は、あの「美しい国」の教育再生会議委員の渡辺美樹氏。 
渡辺美樹氏は教育再生会議委員時代にこんなことを言っています。

問;安倍晋三首相も免許更新制の導入などで問題を抱える教師に退場を迫る方針のようだ。
渡;研修を受ければ済むような更新制はだめ。問題教師をクビにするぐらいでないと。私が経営する学校では教師に成果主義に基づく賃金体系を導入し、生徒や保護者、教師同士が評価する仕組みにしている。評価の高い教師の給料を増やすなど、教育現場にも競争原理を働かせるべきだ。教師も失業と向かい合う必要がある。
問;学校の選別が進みそうだ。
渡;だめな教師が集まっている学校はつぶれてもいい。そんな先生に教わる子供への悪影響こそ考えるべきだ。私は異論の多いバウチャー(利用券)制度の導入も訴えたい。各学校が「うちならこういう能力を伸ばす」とアピールし、各人が行きたい学校を選ぶ。金メダルを取れる学校、出来が悪いとされる子供の能力を育てる学校などが登場するのでは。
問;理想の教育システムとは。
渡;日本の教育は大学に入るための勉強がすべて。しかも受験しない子供の学力は相当落ちている。「教育再生」を掲げるということは、首相も今の教育は死んでいるという前提に立っているrのだろう。厳しい意見をいってもよいとのことなので、再生会議では今までの流れを断ち切る改革に取り組みたい。

(花・髪切と思考の浮游空間のこれお・ぷてらさんのブログから拝借しましたhttp://blog.goo.ne.jp/longicorn/e/6f2d294b8fe3921859300585b8f2b40e
渡辺氏は自分が経営する学校は成果主義であり、それを公立校でも行うことを主張しています。

成果主義はどうなったのでしょう? 今回の英検不正が発覚してクビになった校長は、不正を始めた時はまだ教論で、校長に出世しています。
評価なんてあてにならないですね。